仮説とともに
も く じ
まえがき ………………竹田美紀子
●「党派性を考える」 2000.2.5
上野シティホテルにて 板倉聖宣(竹田美紀子・編集)……1
この話は、三重県の伊賀上野市に来られた板倉さんを囲んで、三重県のあちこちから集まった十数人を相手に、ナイター的に話されたお話です。質問がたくさん出ていますが、主な質問者は三重県名張市の寺坂さん。寺坂さんのおかげで,ナイター的な話にもかかわらず,まとまりのなるものになりました。
●「板倉先生から伺った社会の話」 2000.2.5
上野シティホテルにて 板倉聖宣(伊藤穂澄・編集)……18
社会の科学なんかは,ほんとに科学とは言えなくて,政治的な事情でいがみあって,勝手にでっちあげて。仮説実験的な認識論がないから,やっと始まったんだね。そういう意味では社会の科学は今後すごく変わっていく可能性があるけどね。
●「楽しい人生を =楽しさの中身がー」 1999.12.26
三河ハイツ・教育原理の会 西川浩司(今井雅晴・編集)……29
よくよく自分のことを考えてみると、「楽しい人生が素敵だ」言えるようになったのは、板倉先生と付き合って、仮説実験授業をやって、授業が楽しいということを経験して、「学ぶのが、楽しい、授業が楽しい」というのは、仮説実験授業をやって初めて体験したことなのです。
●「誠実に中身のよい授業をする」 2000.2.17
宝塚西山小・自主研公開授業事後研 西川浩司(東垣 淳・編集)……37
ですから,今困っていても,あまり短い範囲で子どもを見ないで,長い目で見ていった方がいいと思います。すると,反抗ばかりしていた子についても,「あれは先生のことが嫌だったのではなく,本人の気持ちの中でどうしようもないことがあったんだ」というようなことが分かります。
●「今の子どもたちとの気持ちのずれ」 2000.2.17
宝塚西山小・自主研公開授業事後研 西川浩司(東垣 淳・編集)……41
そこで子どもたちは反発するんですが,その反発している子どもたちの思いは,子どもたち自身にはうまく説明はできないと思うんです。だから,先生の側がそれを理解しないといけないんです。子どもの表現の仕方が悪いのではなく,先生が子どもを理解できていないと思います。
●「これからの『同和』教育の課題」 1999.10.22
宝塚安倉小・<差別と迷信>事後研 住本健次(浜野純一・編集)……52
人権教育は,いろいろなものをふくんでいて,「同和」教育は,人権教育のなかの一部であるということ。と同時に,日本の人権教育という場合には,世界が問題としているような人権の部分は,かなりクリアされてきているので,最後に残って,クリアされていないのが差別問題だと。
●中学校の先生は・… 1995.4.22
福井入門講座 ナイターで 小原茂巳(居川篤司・編集)…… 74
そこでつくづく思ったね。子どもから浮くのと、教師から浮くのでは、どっちがつらいかってしみじみわかったね。子どもから浮くとたいへん、もう。教師やめた方がいいような雰囲気になるね。
●中学校と小学校の違うところ 2000.6.10
三河ハイツにて 二階堂泰全(竹田美紀子・編集)……89
そういうことを話したら子ども達も「ああ先生って知識の切り売りをしているだけじゃなくて自分たちのことを考えて授業してくれているなあ」とか「何を大事に授業しているか」ということを分かりながら少しでもこっちを向いてくれる。それを話さないと日常に流されていくというか、そんなところがあるんだね。
●対決姿勢でなく 延賀浩二(貝野章・編集)……94
学校の教師の側が〈対立する〉という姿勢をとると,子どもはそれに対して反発し
ます。すると塀を乗り越えて侵入し「悪いことをしてやろう!」なんてことになる。
でもそんな風に受け入れてやると,中学校では「オモロナイ!」と反発しても,小学
校に来ると小学校の先生とは仲良くしゃべっていたりします。
●「算数科教育法」を終わって 西村寿雄(大阪)……
一番印象に残っている教材でトップに出てくるのはやはり,<2倍3倍の世界>です。続いて「量の分数」が出てきます。大人に仲間入り間近の彼女たちが,これらの教材で,ごく基本事項のあやふやさを強烈に印象づけられたためでしょう。
●「生活科教育法」を終わって 西村寿雄(大阪)……
絵本も授業書とほぼ同じ内容ですがけっこう予想が外れることも多く,内容的にも彼女らの興味を引きました。特に<もしも原子が見えたなら>では完全に予想が外れていました。それだけに驚きも大きく興味も引いたようです。
●今夏のジャガイモ物語 葉貫正憲(福島)……
これまでに何度も実を手に入れる機会があったにもかかわらず,タネ取りに関しては失敗の連続だった。完熟させようとしてしばらく置いて,一回り小さく萎びてしまった実は結局捨てられる運命にあった。もし,昨年の今頃このことを知っていればと思うととても残念である。
●速度と速さをなぜ区別するのか
ニュートン力学の成立と世界の分類のしかた 渡辺規夫(長野)……
速さと速度の区別がつかないままでは,ニュートン力学を理解することはできない。そこで,「速さ」と「速度」の区別をすることにどんな意義があり,この区別を軽視すると力学を理解する上でどんな困難が生ずるかを考えてみることにする。
●卒業文集より 郡 進(神奈川)……
でも,偶然ならよけいに残しておかないともったいないという気持ちもします。「こんなことも,長いことやってると,あるかもしれないよ」という意味で残しておこうと思います。
●アヤシイ撮影隊 撮影記 佐藤重範(岡山)……
このとき,野外でいろいろ実験している様子が,「普通の人から見たら,とってもアヤシイよねぇ」ということで,三木さんの命名で「アヤシイ撮影隊」というものが結成されたのでした。その撮影記です。
●ことばの授業 No3 浜野純一(兵庫)……
5問テストを(声に出して)楽しみにする子は見つけられませんでしたが,漢字マッキーノだと「やろう,やろう」とたくさんの子が言ってくれます。たぶんウケるだろうとは思っていましたが,漢字マッキーノ(と読み聞かせ)のおかげで,国語の時間も,たいていの子が<たのしみにしてくれる時間>になったくらいです。
●ことばの授業 No4 浜野純一(兵庫)……
ことばの授業をテーマにしてみたら,見えてくるものがありました。やはり〈主体的に問いかける〉と,得るものが大きいと思います。どんな結果でも得るものがあると思っていましたが,この1学期の間だけでも満足のいく成果がありました。
●調べてきました「二十日」 浜野純一(兵庫)……
どうして日にちの言いかたは,ややこしいのでしょう? 音で連想する岡田君の方が覚えやすそうに思います。「なぜ,20日をハツカと言うのか?」調べてみることにしました。
●高知仮説サークルにむけて 江口育世(高知)……
4月に3学級(5,6年)を受け持つことになったとき,私がまず考えたことは「1時間でも多く,4人に喜んでもらえるような授業をしよう」ということでした。1年が終わったとき,みんなに少しでも「学ぶということは,たのしいことなんだなあ」という思いを抱いてもらえたらいいなあと思っていました。
●身近なところの仮説日記2
今どきの小学3年生 ・・・ 小林美佳(三重)……
「変態?」聞いたことないぞ?と思ってると義姉の解説が・・「林先生に変態って言葉を教えてもらったんだって。それからずっと変態なの・・。」<にている親子>でやったのかな・・とうれしくなった私でした。
●仮説とともにこの1学期 滝口由美子(三重)……
担任を離れたのは、今回が初めてです。もうこんなときはないと思います。心の底では、やっぱり担任がいいと思いつつ、このT・Tで子供たちの立場で動いていきたいと考えてやってきました。
●<せぼねのある動物たち>私の覚え書き
滝口由美子(三重)……
授業をするにあったて、私が知らなかったことや、わからなかったこと、こだわったことをメモ書きに残しておこうと思いました。こんなことは常識かもしれませんが、私のような理科オンチの人のみえるかもしれません。何かのお役にたてたらいいなと思っています。
●四日市仮説の会・授業書体験講座を終えて
<せぼねのある動物たち> 滝口由美子(三重)……
なんのために授業記録を書くのか,私のなかではそれは自分の授業を振り返ることができるという思いでいたのですが,今回は子どもの考えの確かさ・素晴らしさに気づくことができました。
●2年生と楽しく仮説実験授業 増田友加(三重)……
2年生と決まって正直がっくり。無理をしなければ,学年にこだわらなくていいところが授業書のいいところだけれど,やっぱり憧れはあって・・。
●教師が一番偉い教育をしましたか!? 増田友加(三重)……
管理職にしても,教育委員会にしても子どもたちの生の声を聞こうとはしてくれない。「服装の乱れは心の乱れ」のように外見だけで立ち直ったか,荒れているかを判断しようとする。集会の態度がひどかったら,また子どもたちは荒れてきたことになるのだろうか?そうじゃない。
●おねしょしてもいいんだよ 大川孝子(三重)……
5年生になってからのS君の様子をお話して安心してもらってから,夜尿症について私がお母さんに話したのは,とても単純なことだ。それは,「おねしょしたっていいじゃない」ということ。医学的なことは全く分からない。だから,自信を持って言ったわけではない。
●2000年の夏休みしたこと・考えたこと
土岐一仁(三重)……
今年は,「楽しいだけでいい」ということをいつもより前面に出して,いろんなことを続けてきたおかげなのかもしれない。結局,子どもに恵まれたということだけかもしれない…
●二学期が始まった − 一喜一憂のスタート −
岡ひとみ(三重)……
他の子達も同じであった。とても嬉しかった。それなのに、私は一方的に決めつけて話をしていて、とても恥かしい気持ちでいっぱいだった。それと同時に、それでも、笑って話をしてくれた子どもたちになんとも申し訳ない気がした。
●2つのクラスでの仮説実験授業 伊藤穂澄(三重)……
正直いって,「自分のクラスだけにしておけば良かった」と思った学期末。「もっと自由に自分のクラスでやりたいことができたのに・・」と思いながら終わりました。でも,感想を読んでいると2クラス分なので2倍の楽しみがあります。
●楽しかったことベスト10 伊藤穂澄(三重)……
まあ,この元気ものの正直な子どもたちが学年末には何を選んでくれるか楽しみでもあり,怖い気もした1学期末でした。
●ガリ本とメールマガジン 伊藤穂澄(三重)……
メールがなくても,資料は書けるしガリ本はできます。だから,それで十分だという気もします。ただ,メールの便利さを知ってしまうともう戻れないという感じです。
●今年の夏休み 伊藤穂澄(三重)……
「もし,仮説実験授業と出会わなかったら,どんな夏休みを送っているだろう」なんて考えても無意味だけど,こんなに充実していないことだけは確かだと思う。
●そして,1年後 竹田美紀子(愛知)……
受験を控えた中3の真面目な子たちがいきなりきて変わったことをやり出した人に戸惑ったり警戒したりしたって当たり前。そういう状況での歓迎度が多少満足の行かないものであっても、それはしかたないこと・・・・・・今はそんな風に思えるようになりました。
●<哺乳類と生存競争>について
検討したいです!
竹田美紀子(愛知)……
そこで今年度。今年の中3は去年の子に比べたらノリがよく、意見も昨年度に比べたら出る子たちです。不安はあったけど、ちゃんと授業書も印刷して、ちゃんと授業記録もとって授業しました。
●嬉しい手紙 滝本恵さんからの手紙 竹田美紀子(愛知)……
そして、以下に紹介するのが、その私のハガキに対する返事なのですが,これを読んで私は資料を読んだ時にも増して嬉しい気持ちになってしまいました。だから、滝本さんに無理を言って私信を公表させてもらっちゃうことにしました。
●
セミナーのこと・そして,サークルのこと 竹田美紀子・…・
「期待通りにいかなかったこと」・…それはセミナーの内容ではありません。内容はすごく良かった!!文句なしに良かった!!私は全部の講座に出たわけではないけれど、それは参加者の感想からも読み取れるし、いろいろな人の手を経て手に入れることが出来た資料からでもはっきり分かります。
あとがき ・………………小森真理子
***目次担当者からの一言***
伊藤穂澄
今年の夏休みの出来事のNo1はなんと言っても来年の夏の大会が三重でできること。3年目にして大会ができるわけですが,本当に3年目で良かったなあと思っています。この2年間三重の人たちと一緒にサークルや入門講座をやってきて,どんどん元気になってこれました。そして,仮説実験授業でつながってきました。今なら三重のみんなで大会を楽しんでやれそうです。もちろん,2年前でも去年でもやって,できないことはないでしょう。でも,やっぱり今年の方がみんなも安心できるっていうか,生き生き動ける気がします。
実際8月の22日,セミナーが終わったのもつかのま,すぐに第1回の準備会をやったわけですが,みんながいろいろな意見を出してくれました。「えっもうこんな時間?」というぐらい大会や入門講座の話をして過ぎていきました。みんないろいろ予定もあるのに,13人も集まってくれました。22日はこれなくても,23日だけ来てくれたりとか(手違いがあって杉野さんには本当に迷惑をかけてしまってすみません)はがきやメールで「今度は行けないけど,手伝います」という連絡もたくさんの人からもらいました。本当にありがたいというか,うれしいです。
三重の北の方でサークルをやっている私にとって,鳥羽はけっこう遠いです。でも,位置的にみたら鳥羽が三重の中心です。日本の真ん中の三重(あまりどこにあるかわかてもらってないけど)の真ん中の鳥羽で大会ができることがうれしいです。
これから1年間,楽しみながら準備をしていきます。