「仮説実験授業について勉強してみたい」と思っている人への本の紹介のページです。
 当たり前ですが,私の主観で紹介しているので,そのつもりでお読みください。

未来の科学教育(仮説社)板倉聖宣

 私は,この本で仮説実験授業に出会いました。
 <ものとその重さ>の授業の様子が具体的に書かれており,それと平行しながら理論的な説明もあります。
 物理には自信があったはずなのに,授業書に出てくる問題に自信を持って答えられない。でも,その問題はとても本質的な問題で「できなくてもいい」なんて到底思えない。・・・・そんなことで頭をが〜〜んと殴られたような思いを味わいました。そして,それ以前の2年間の教師生活で,「科学の素晴らしさを伝えたい」と思いながら,現実にはまったくそれができなかった私にも「これなら,科学の素晴らしさを伝えることができる」と思いました。

 (2010年に国土社から発行されていたものが、仮説社から新版発行されました。カバーデザインはうちの娘です)
●『仮説実験授業のABC(仮説社)板倉聖宣

 自分の思いが強いもので,真っ先に『未来の科学教育』を書いてしまいましたが,初めて仮説実験授業をやろうという人にお勧めする本ならこちらでしょうね。仮説実験授業の基本的なこと,その運営法,そして,どんな授業書があるかの一覧などがあります。題名どおり,初めての人を想定した本です。
●『科学的とはどういうことか(仮説社)板倉聖宣

 教師で,初めて仮説実験授業に出会った人へのお勧めは,『仮説実験授業のABC』か『未来の科学教育』でしょうが,教師でない人なら,こちらかもしれません。小学生高学年以上なら読める本で,高校の推薦図書にもなっていると思います。30年近く前朝日新聞から出していた『のびのび』という教育雑誌に連載していた話をまとめたもの。「こっくりさんのなぞ」のことや,超能力のことも出てきます。縦書きの平易な語り口の読みやすい本です。
 私は息子のお嫁さんへ結婚した最初のお誕生日プレゼントにこの本を選びました。
●『歴史の見方考え方(仮説社)板倉聖宣
 
 『科学的とはどういうことか』の姉妹作のような本。歴史的事実に対する見方が変わってしまいます。これは息子のお嫁さんへの2冊目のプレゼント。
●『近現代史の見方考え方(仮説社)板倉聖宣

 もう10年ほど前に書かれた本なんですが,現在の国際情勢を知るには必読と行ってもいい本。うちでは,我が家にあるだけでなく,息子のところと娘のところと3冊あります。
●『仮説実験授業ーばねと力によるその具体化ー(仮説社)板倉聖宣

 初心者には勧めないけど,仮説実験授業をやる人にはいつかは読んでほしい本です。
ちょっと固い本ですが,仮説実験授業についてとても緻密に論じています。
●『たのしい授業(仮説社)月刊誌

 真っ先に書くべきだったかもしれないのに,こんなところに来てしまいました。
 毎月仮説実験授業だけでなくもの作りや面白グッズなど,いろいろな話題が展開されます。また,仮説実験授業関係のサークルやイベント情報などもあります。本だけでなくサークルや研究会にも参加してみられることをお勧めします。
●『科学と方法(季節社)板倉聖宣

 板倉さんの学生時代の論文や仮説実験授業ができたばかりのころの論文が載っています。特に「誤謬論」はお勧め。
 うちの娘は,生まれたときから身の回りに仮説実験授業に関するものがいっぱいあり,小さいころから仮説実験授業に関する研究会などに参加していて,ここに紹介してあるほんのかなりのものを読んでいたりする子なのですが,この本に出会って「仮説実験授業に目覚めた」といってもいいような感動を味わったといいます。