仮説とともに
も く じ
まえがき ………………竹田美紀子
★板倉聖宣(原田研一・編集)
「仮説実験授業の基本的な考え方」 2002.3.30
たのしい授業フェズティバル
八王子・由木東小学校 原田研一(兵庫)……
仮説実験授業は,〈習うより慣れろ〉ではなくて,「習う」ことだけで通すのです。予習・復習をしなくてもいいのです。それでも,理解が出来るのです。「そういう授業に全面的に転換しなかったら,これからの教育には救いがない」と私は思っています。
★板倉聖宣(原田研一・編集)
「未来の教育と仮説実験授業」 2002.3.31
たのしい授業フェズティバル
八王子・由木東小学校 原田研一(兵庫)……
実際に賢明なる人たちが日本にもいて,文部科学省が総合的な教科の時間を作ったのです。この総合的な教科の時間が救世主になるかどうか分かりません。しかし,文部科学省がかなり腹を据えて,教育について古い考え方を止めはじめたのです。
★板倉聖宣(原田研一・編集)
「ことばと科学」 2002.5.25
ことばの教育・国語教育研究会
堺・ビッグアイ 原田研一(兵庫)……
ほとんどすべての教育は<文字と言葉>でなされています。その<文字と言葉>が最高の押し付けの手段になるのです。だから,押し付けの手段になりやすい言葉の教育を,分かりやすく,誰でも納得できるようにすること,「これが教育の根本的な問題だ」と思います。
★板倉聖宣(竹田美紀子・編集)
「授業書つくりで大切なこと」 2002.4.19
授業書開発講座
東京・仮説会館 竹田美紀子(愛知)……
逆にいえば、仮説実験授業の授業書の言葉の問題なんかをちゃんとパスすれば、すごくいい文章が書けるようになる。それは書けなくても「仮説実験授業の授業書の文章がそれだけ吟味されている」ということが分かれば授業をやるときにも役に立つと思います。
★板倉聖宣(竹田美紀子・編集)
「最近の研究から」 2002.6.7
発想法講座
東京・仮説会館 竹田美紀子(愛知)……
たくさんの知識を教えてくれていれば、その知識を基にしていざという時にできるという考え方があると思うんですが、今回の場合でもそうですが、僕にはシェークスピアについての知識はまったくないわけです。しかし、意欲だけはあるんです。それで比べてみると意欲だけあったほうがいいんじゃないかと思うんですね。
★西川浩司(居川篤司・編集)
「授業運営の基礎基本」 2000.8.19
授業書セミナー
犬山・迎帆楼 居川篤司(滋賀)……
私自身が私に言い聞かせたことは,「子どもに対して文句を言う前に,俺が子どもに聞く気がするようなことを言っているかどうか。己をしつけろ!」少しでも楽しい人生を子どもに送ってもらおう。子どもの人生の中に少しでも楽しい生活を!と思えば,仮説しかないわけだ。仮説実験授業をやり続ける。
★西川浩司(東垣淳・編集)
「仮説実験授業を進めるうえで大切なこと」 2002.1.5
冬の大会・仮説実験授業入門講座
岐阜・十八楼
「子どもが大事」「子ども中心主義」という話を手を変え品を変えやったけれども,「子どもが中心というのは,教師は授業の中心からはずれることだ」「教師は主役ではない」ということを明確に言わなかった。これが私の入門講座の最大の弱点だったと思います。
★
「子どもと授業と科学劇」 2002.5.18
たのしい授業入門講座
三重・桑名市民会館
もう一つの違いとしては、仮説の仲間がいると、教師として、あるいは人間として生きる上での基本的な考え方みたいなものが簡単にはぐらつかなくなる、というのがあります。
★中一夫講演(小林美佳・編集)
「僕と中学生と仮説実験授業」 2002.5.18
たのしい授業入門講座
三重・桑名市民会館
中学生と関わってて特にこの2年間(昨年・一昨年)を見てて中学生って一気に大人になっていくところだけど、またわからなくなっていくところもあるんだけど、かわいがらないとダメだよなという風に改めて思います。
★中一夫講演(大川孝子・編集)
「学級崩壊とたのしい授業」 2002.5.19
たのしい授業入門講座
三重・桑名市民会館
●なぜ、彼女たちは受講しているの? 西村寿雄(大阪)……
この学生さんたちには教職免許のコースはないとのことだった。だから、たとえこの「特別活動の研究」の単位を取っても、別に教職免許取得ができるわけでもないし、卒業にプラスすることもないとのことだった。いわば、聴講生である。
●ぼちぼちやります 板坂裕子(大阪)……
「楽しく勉強できることがあるんだなー」とか、「原子っておもしろいんやなー」とか、何でもいいから学ぶことが楽しいと感じられる授業を1時間でもたくさんできるように私は頑張ったらいいんだなと、また改めて強く感じることのできた家庭訪問でした。
●学級閉鎖になりそこなったのもシメタ
板坂裕子(大阪)……
子ども達の素敵な面をいろいろ見ることができた二日間でした。マトモな授業ができないという事態にも、何とかちょっとはプラスになるような対応ができてよかったなと思えます。
●名人芸授業もいいもんだ 伊藤善朗(愛知)
●<仮説>講師として 小林美佳(大阪)……
縁あった子どもたちと毎日の授業を大切にしてできる限りのことをする。『俺たちに明日はない』って感じかな?!
● マッキーノの威力 小林美佳(大阪)……
漢字マッキーノの方も楽しかったベスト10にあげてくれる子が何人かいるほどでした。マッキーノのおかげでホントに賢くなったクラスのみんなでした。恐るべしマッキーノ!
● 分子模型の色塗りどうしてますか? 小林美佳(大阪)……
絵の具ならみんなが持っているものなので順番待ちもしなくていいし、1人分なら使う量も少しなのでいいんじゃないかな。
● はじめての卒業生 増田友加(三重)……
1年たって、卒業式を終わった今「6年担任できてよかったな、いえ、先生になってよかったな」そう素直に思える自分がいます。教師の道を選んだ、仮説の道を選んだ自分をほめてやりたい気分です。
● 今からここから 増田友加(三重)……
でも,どうして,いまの姿をそのまま見てあげることができないのか?私は不思議でなりません。前のことは前のこと。今が大事なのではないでしょうか?
●今年の学級通信から 中西康(三重)……
いいですね。みんなでいろんなことに挑戦して,たのしい1年間にしたいよね。そしてきっとこれは,キミたちにも,ボクにも,お家の人にも共通する願いだと思うのです。
●
けなげに けなげに やり続けるぞ 平塚晴彦(三重)……
今年もひたむきに授業書をやり続けたいな〜と思います。相変わらず授業書をただただ,やる消費者の立場は変わりませんが,1時間でも多く,子どもたちと楽しみたいと思います。
●楽しい教師をやっていてよかったこと 正木靖弘(三重)……
それでもいろんな子どもたちと楽しい授業を通じて,いい関係を作り続けていけることに自信が出てきた4月でした。これからも楽しい教師であり続けたいものです。
●仮説実験授業ができるうれしさ・楽しさ 渡辺一夫(三重)……
教師も子どもたちの喜ぶ姿を見たい。それができるのは、仮説実験授業であると思います。自分の中で信じられる考え方に出会えたこと、やるべきことがはっきりとしてきたことは、とても嬉しいと思っています。
●悩み多き1年間 小森真理子(三重)……
行動力のある子たちだったけど、まさかこんなことしてくれるなんて泣かせるなー!子どもたちとこんないい関係が作れたのも、悩みながらも仮説実験授業を続けたことが大きいと今感じています。
●言葉のかべ 小森真理子(三重)……
サンドラ『この勉強は空気のことがわかってすごく好きでした。全部色塗りもしてとてもおもしろかったです。このあとの分子模型作りも早く作りたいです。分子たちがとってもかわいいね。』と感想もばっちりです。(この感想はポルトガル語で書いてくれました。それをサンドラにいろいろ聞きながら和訳を私がしたものです。)
●最後の授業は<ドライアイスであそぼう> 滝口由美子(三重)……
子どもも教師である私も成長したなあと実感できるところがいいなあと思います。最後の授業にこだわって,私も子どもたちもいい気分で1年を締めくくれてよかったです。
●今年も仮説実験授業とともに 大川孝子(三重)……
何年生を受け持っても,〈仮説実験授業をきちんとしていくこと〉と〈子どもの気持ちを大切にしていくこと〉,その二つを心に留めていけば,子どもたちが主体的な人間に成長し,クラスの人間関係も明るくいい雰囲気になっていく見通しが持てるから,毎年,子どもたちとの出会いや新しい学年を楽しみに迎えることができます。
●3年生の子どもたちと楽しんだ仮説 山内真美(三重)……
授業書を最後までやると本当に分かったことになるのです。難しそうに思える授業書でも、結果よく分かるようになるということが、3年生の子どもたちと仮説をやるなかで私も分かったことです。
●初めての仮説でスタートした1年 神田さやか(三重)……
そして「ものとその重さ」「花と実」「てことトルク」「溶解」「日本の水産業」「もしも原子がみえたなら」の授業書をやっていった。また「県名カルタ」や「俳句カルタ」「モルカ」も授業で取り入れた。
●ステキな1年間でした 奥山さわ子(三重)……
昨年度の1年間は、私にとって大きな変化の年でした。仮説を知って3年目、初めて夏の大会に参加し,会員となりました。それをきっかけに授業書や「楽しい授業」を真似てたくさんの授業を実践しました。
●仮説実験授業と宗教? 伊藤穂澄(三重)……
私が仮説実験授業を宗教のようだと感じた一番の理由は,「単なる授業の研究会なのに,仮説にほれ込むと人生まで変わってしまう人が多い」ということです。そして,それは他の人から見ると異常に見えるからです。
●先生,あれは役に立ったよ 伊藤穂澄(三重)……
彼女たちが来るなり,「先生,あれは役にたちました」というではありませんか。
いったい何のことかなと思っていると,<もしも原子がみえたなら>のことのようです。
●2002 三重・たのしい授業
仮説実験授業入門講座が終わりました 伊藤穂澄(三重)……
講師やスタッフの方はもちろん,売り場やガリ本など全国のいろいろなみなさんに助けてもらって今年もステキな会ができました。ありがとうございました。
● おばさんだから?おばさんなのに? 竹田美紀子(愛知)……
それは往々にして、「何事に対しても臆病になりがち」ということでもあるのだけど、そういう可能性を考えた上で決断できるのなら、それはそれで強いものでもあるとおもいます。
● 「つくればいい 風だって」 竹田美紀子(愛知)……
仮説実験授業をやることと、同僚との和と、どちらを優先するか。私は、「仮説実験授業をやること」をずっと優先してきました。でも、同僚との和のほうが大事である人は、それはそれでかまわないと思う。
● 尊敬できる大人? なりたい大人? 竹田美紀子(愛知)……
あとがき ・・・・・・
***目次担当者からの一言***
伊藤穂澄
今年も桑名での入門講座が終わりました。毎年同じことを書いていますが,いつも〆切前はどきどきです。「まあ,無理に来てもらわなくてもいいか」「少なければ少ないでシメタがあるから」なんて思うのだけど,せっかく準備してもらった講師やスタッフの人にも申し訳ないし,何より仮説実験授業が広がっていかないってわかることがつらいのでしょうか・・だから,少しでも多くの人に来てほしい・・って願ってしまうのです。1年目より2年目,3年目とたつにつれて,今までの評価が問われる気がしています。もちろん,日程や場所や内容やほかの会があるとかいろいろ条件によって違うから一概には言えませんが・・。
そう思うと,今年も100人規模の会ができたこと,今まで参加者だった人がスタフになっても,また新しい人がふえたこと,リピーターの人がいたこと。その全部がうれしいです。今度は入門講座が終わって最初のサークル。どんな話が聞けるでしょうか・・。でも,もうずっと前のことのような気もしますけど・・。
今年は新学期がばたばたしていて落ち着かない日々を過ごしていましたが,やっと少し慣れてきたかな?というところです。でもでも,入門講座のことをやる時間は作れたし,楽しかったのだから,やっぱり気持ちの問題かなあ・・。
今年度もよろしくお願いします。 2002.6.10
つけたし
ここまで書いて1ヶ月がたとうとしています。その間に私の学校での仮説実験授業の研究会(11月29日)の話がまとまりました。あまりにトントン拍子に進んで驚いているのですが,それは校長先生と竹田さんのおかげかな?
わたしは漠然と「いつか自分の勤めている学校で仮説実験授業の研究会ができたらいいなあ」って思っていたけど,入門講座のあとの昼食の時にどんどんイメージを膨らませてくれた竹田さん。その話をすると「僕がいるときにぜひやりなさい」って言ってくださった校長先生。この2人のおかげです。
そして,どんどん話は進んで,公開授業と板倉先生の講演会と講座が行われることになりました。うれしい!また,よろしくお願いします。 2002.7.5